今秋にルール改定など
実施予定
ニコニコレンタカー本部のレンタスは、FC加盟店のサービス品質向上を支援する業務システム改善などを継続している。今秋には一段のCS(顧客満足)アップや乗り逃げ(不返還)防止を目的に、業務システム強化や貸し渡しルール改定などを予定する。
同社はこのほど開催したレンタカービジネス研究会でも「危機管理」をテーマにした(既報)。ライバルFCに差をつける高いサービス品質を維持し、事故・クレーム防止の徹底を目指しており、システム強化・ルール改定もその一環だ。
業務システム「NICOLAS(ニコラス)」では、利用者のCSアンケートと連動した車両管理機能を強化する。同アンケートは車両の不具合情報や状態評価(キズや清掃ほか)を本部がメールで収集し、NICOLASの車両管理画面に警告表示する「不具合クレーム監視・警告システム」に反映している。
通常は車両管理者(SS)が対策を施して項目チェックすれば警告は消えるが、今秋からは警告が一定期間消えない、または同じ警告が多発する車両については、貸し渡し停止措置をシステムレベルで対応する方向。顧客の意見を確実にフィードバックする。
貸し渡しルールの一部改定は、本人確認の厳格化を主目的とする。乗り逃げや無断延長の事例で多い、本人への連絡不能や「なりすまし」を事前に防ぐのが狙い。本人確認書類として住民票は不可、貸し渡し時における本人携帯電話への着信確認の徹底などを盛り込む予定だ。
店頭でも乗り逃げ・無断延長防止の事前対策を強化する。啓発ポスター「防犯協力のお願い」を作成・配布し、店頭掲示して来店客の意識づけを図る。スタッフの携帯着信確認などに理解を求める内容で、ルール改定後の円滑な業務を支援するツールといえる。
7-8月中にNICOLASでの業務マニュアル提供や、ポスター配布を行うなどして準備を進め、10月以降に全面施行する予定。同社はSV派遣など加盟店の運営支援もさらに拡充していく考えで、FCネットワーク全体でブランド力維持向上に努める環境づくりを促進する。